季節・週末里親の関係づくり

Mちゃんの変化
Mちゃんは初めてKさん宅に来た時から家の柱で身長を測り、印を残してきました。
来る度に欠かさず測っていましたが、出会ってから2年ほど経ち、最近は興味を示さなくなってきたようです。
季節・週末里親から、子どもの身長を測っているという話は時々聞きます。
施設で暮らしている子どもたちにとって、家の柱で身長を測るという経験自体初めてで新鮮なことだと思いますが、自分の身長が伸びていることを確認するよりも、「自分だけの印」を残せることの方が子どもたちにとっては重要なのだと思います。
Mちゃんが最近興味を示さなくなったのは、継続した交流ができ、印に残さなくても里親宅に自分の「居場所」を感じることができ、里親との関係が安定してきたからだと思います。
この他にもKさんとの関係ができてきたことを感じられるエピソードがありました。
Kさんが保育士を通じてMちゃんに手紙を渡した際に「読んでくれた?」と聞くと、「もらったけど、読まずにどっかにやった」との返事が返ってきました。
その返事にKさんも一瞬はがっかりしたようですが、Mちゃんが本当のことを言っているようには思えなかったので、保育士に聞いてみるとMちゃんは手紙をちゃんと読んで自分の宝箱にしまっていたそうです。
この他にもMちゃんは「1回しか泊まらない」とか「(里親宅に)もう来ない」と言うことも出てきました。
そんなMちゃんに対して「そんなことを言わないでまた来てね」とKさんは言っています。
Kさんは「子どもの言葉に責任はないでしょ。だからそのままを受け止めないようにしています。」と話してくれました。
関係ができ、遠慮がなくなってくると子どもたちには様々な言動が見られます。
その言動によっては里親が戸惑うこともあるので、施設の担当者と話し、連携を取っておくことが子どもとの関係を築いていく上で必要なことだと思います。
